2017手作り流行語その四 『吸いとり現象』
『吸いとり現象』・・・・名詞
意味・・・・地方から首都圏への人口流入が顕著でまるで乾いたスポンジが水を吸い取るごとくに地方から若者を中心に人が減っていて逆に帰ってくるか、流出してくる人が少ない現象のこと。
先日発表された総務省の2015年国勢調査結果によりますと東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、滋賀、福岡、沖縄以外の都道府県はすべて人口が減少しており増えたのはこの8地域のみだそうです。
さらに帝国データバンクの調査によれば、2015年に1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)に他の都道府県から本社を移転した企業は335社で、1991年以降で最多になったといいます。
地方創生のため東京都から本社移転する企業には減税措置が取られていますがその政策の狙いとは逆の現象が起きているということです。
まさにこの首都圏を中心とした限られた地域に吸収力に富んだスポンジが置かれていてどんどん地方から人や企業という名の水が吸い取られている状態。
若者はより大きな刺激と輝ける未来を胸に都会を目指す。
企業も圧倒的にビジネスチャンスが大きいところに目を付ける。当然の現象です。
今や空前のゆるキャラブーム。各地ともマスコットを使ってがあの手この手で人を呼び込む工夫もしています。
ネットを観ても自治体の手作り感に満ちた味わいある動画がたくさんアップされています。
農業が衰退しないために特区が作られたり、官民で盛り上げていく施策も打たれています。
しかし、この吸いとり現象に歯止めを掛けて行くまではとても及んでいないようですし、これからまだ拍車がかかることは間違いありません。
住民投票で都構想が否決された大阪府すら人口減少していることに驚きを覚えます。
人も企業も先の見えない地域に残るかましてや移転して行く勇気などとても持てません。 では、どうするか。
究極の所は首都機能の移転しかないのではないでしょうか。
国が本気でその心臓部の一部をどこかに移せばそれに伴って関連した官民組織が動き出すのは自然のことです。
昨今の天災の増加によって一部では話題になっていますが、リスク管理の上でも遷都を含めて遡上に乗せてゆくことは重要といえます。
ただ、現在の一極集中体制を変えて行くのは夢物語でしょう。東京2020も控えているのでこの流れではとても実現などしようも無いでしょうが。
地方の古民家や施設には首都圏にはない魅力が溢れていて素敵な宿泊施設も増えています。
国内外の旅行者を呼び込んで活気づかせて行くというのが当面の現実的な対策となるのでしょう。(あくまで目先の・・・)
愛知、滋賀、福岡、沖縄の人口が増加していることは興味深いです。首都圏に次ぐ吸収力にたけた違った色のスポンジ、呼吸をするように吸っては吐き出して周囲に帰って行く(例えば大学に地方から出てきて卒業したら帰る・・・)この運動が細やかでも続けば理想だと思います。頑張ってほしいですね。
願わくば、この吸いとり現象が、『吸いとり吐き出し現象』になるように・・・・・
祈るばかりです。
今日もお読みくださり有難うございました。
次回の予告ですが・・・・・『エクピュア』 という新語をご提案します。
どうぞお楽しみに。 ハートフルでした。